ブログをご覧の皆様、こんにちは。 イーストテーブルの井口です。 早いものでもう8月ですね。日本人は夏を迎え、お盆になると家族や親戚と集まったり、お墓参りに行く習慣などがあります。 昔は、お盆には精進料理を親族みんなで食べるのが一般的でしたが、最近ではお供えのお膳だけ精進料理を用意するというご家庭も増えてきたようです。 そこで今回は、お盆に食べるといいと言われる精進料理についてご紹介します。 精進料理の基本について精進料理とは肉や魚、豚、鳥などの肉類を使わない、豆類や野菜を使った料理。 精進料理の『精進(しょうじん)』とは、物事に精魂を込めて一心に進むことを意味し、仏教的には仏の教えによって仏教修行に努めることをいいます。 <献立の組み方>献立は季節感を大切にするとともに、「五味・五色・五法」を組み合わせて作られています。 ■五味・・・甘味・酸味・塩味・苦味・辛味または旨味 精進料理は、味と見た目の美しさ、食材の持ち味を生かす料理法で、全体が調和する食事姿勢は日本料理の原点でもあります。 <お盆に精進料理を食べる理由>先祖の霊を迎え、供養する期間であるお盆。お盆に精進料理をお供えして食べる理由は、故人への感謝と成仏を願うだけでなく、施餓鬼という餓鬼道に堕ちた亡者に対する供養もあります。 餓鬼道には生前、欲望のままに必要以上の動物を殺して食べたものや、自分ばかり美味しいものを独占していたものが行くとされています。 精進料理に使われる食材・控えた方が良い食材精進料理には、季節の野菜、山菜、海藻、穀類などを使います。味付けや、出汁も動物性のものは使わずに昆布や椎茸を使用します。 また、野菜であっても「五辛・五葷(ごしん・ごくん)」は使ってはならないという決まりになっています。 仏教的にこういった食材は、煩悩を刺激し情欲を増やすと考えられたため控えるべきとされています。 <「一汁五菜」と「一汁三菜」>精進料理の正式な配膳形式は、「一汁五菜(いちじゅうごさい)」が一般的とされています。 一汁五菜とは汁一品と菜五品からなる膳立て。 「必要な分だけ食べる」という釈迦の教えが基本となっているので、殺生を控えていても、これ以上品目を増やすのは好ましくないでしょう。 <精進料理メニュー例>■きんぴらごぼう ■大根ときゅうりのゴマ和え ■がんもどきと野菜の煮物 その他には、ひじきの煮物、たくあん、ゴマ豆腐、なすの味噌炒めなど野菜の煮物や漬物が中心になりますが、豆・豆腐・きのこなどの食材も使えます。 素材は余すところなく使い、できるだけ食べきれるように工夫しましょう。 ▼副菜、一品料理の盛り付けにはこちらがおすすめ
精進料理のお供えの仕方■配膳方法(一汁五菜)①お膳にお箸を席に着く人からみて一番手前に置く。 一汁三菜は、猪口とつぼの中段を除くだけです。決まっているのはお箸、飯椀・漬物皿・汁椀の手前の配置。他の品物を変更するときは並びが変わっても問題ありません。 ■お供え方法・期間など精進料理を盆棚にお供えする際は、手前のお箸が仏壇前になる向きで置きましょう。 お供えする期間は、一般的に8/13~8/16の4日間と言われています。 お供えした後は食べて構いません。精進料理の湯気などが収まったら食べてよいとされています。 ご紹介した食器以外のおすすめはこちらから! 日ごろ意識して精進料理を実践する機会は少ないかと思いますが、旬の食材を使用して無駄なく使い切れる精進料理は和食の基本です。 夏バテしやすい盛夏の体を整えるためにも、今年のお盆は精進料理の献立を味わって過ごしてみてはいかがでしょうか。 それでは、また次回! ▼ ▼ ▼
|